【3月3日 AFP】米大統領選の民主党候補指名争いで、オハイオ(Ohio)、テキサス(Texas)両州の大票田での決戦を前に2日、バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員優勢の流れは変わらないとする世論調査が発表された。

 共和党は指名がほぼ確実視されるジョン・マケイン(John McCain)上院議員のもとで共和党が結束を強めており、オバマ氏支持の民主党有力者からは、党団結のためにヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は指名候補争いから撤退すべきだとの圧力が高まっている。

■流れはオバマ氏優勢のまま

 クリントン氏が挽回するためには、4日のテキサス、オハイオ両州で圧勝する必要があるが、世論調査結果ではオバマ氏と票を分け合う可能性が高い。

 米政治専門サイト「RealClearPolitics.com」がまとめたこれまでの選挙戦を通じた各候補の獲得代議員総数は、オバマ候補が1389人、クリントン候補が1279人。民主党は8月25-28日にコロラド(Colorado)州デンバー(Denver)で開かれる党全国大会で候補を決定する。大会に出席する代議員は計4049人で、指名獲得には過半数の2025人が必要とされる。
 
 民主党は、得票率に比例して代議員を割り振る方式を採用しており、4日の決戦で指名争いの大勢が変化する可能性は低い。

■オハイオではわずかにクリントン氏優位か

 経済的に苦しいオハイオ州では、同州クリーブランド(Cleveland)の日刊紙「プレーン・ディーラー(Plain Dealer)紙」によればクリントン氏が43-47%でわずかにリード。

 一方、米紙マクラッチー(McClatchy)、米ケーブルテレビ局MSNBC、地元紙フォートワース・スター・テレグラム(Fort Worth Star-Telegram)による世論調査では、テキサス州ではオバマ氏が45-46%で優勢となっている。

 クリントン氏は決戦を前に、オバマ氏では有事に対する準備が不足しており米国の子どもたちを守ることができないと示唆するテレビ広告を流し、攻勢を強めている。(c)AFP/Stephen Collinson