【2月26日 AFP】米大統領選で民主党指名候補争いを繰り広げるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は26日、中国は米中の記念碑的貿易協定に対し「汚染魚や鉛入りの玩具、毒入りペットフード」で返礼したと批判した。

 ワシントンD.C.(Washington D.C.)のジョージ・ワシントン大学(George Washington University)で行った外交政策についての演説のなかでクリントン氏は、中国の貿易および通貨政策のあおりを米国の労働者が受けていると警告、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領の対中政策を非難した。

 前年11月にも中国製品を巡って中国政府とやりあったクリントン氏は、「超大国に成長した中国をグローバル市場のルールにのっとってプレーするよう説得しなければならない」と強調。

「ブッシュ政権の7年間、中国の鉄鋼は米国に輸入され続けているのに、米国の雇用は中国に移ってしまった。われわれはルールに従っているのに、中国は通貨を操作している」

 さらにクリントン氏は「そのお返しにわれわれは汚染された魚、鉛を含んだ玩具、毒入りペットフードを受け取った」と前年、中国製品の安全性への懸念をかき立てた商品を挙げ、「わたしがホワイトハウスに入れば状況は変わる」と強調した。

 クリントン氏の発言は、経済が低迷しているオハイオ(Ohio)州をにらんだものとみられる。同州では3月4日、クリントン氏の命運を左右するともいわれる民主党の予備選が行われる。(c)AFP