【2月25日 AFP】米民主党は24日、大統領選の共和党候補指名争いが確実視されているジョン・マケイン(John McCain)上院議員が選挙資金法に違反しているとして、同議員を連邦選挙管理委員会(Federal Election CommissionFEC)に訴える方針を発表した。

 マケイン議員は前年11月、資金繰りの悪化からFECに選挙活動のための公的資金援助を申請した。ただ、米選挙資金法では、公的資金を受けた候補は集めた資金を使う場合にFECの定めた5400万ドル(約58億円)の支出制限に従わなければならない。この規制を回避するためマケイン候補は取得申請を撤回する動きに出ていた。

 民主党全国委員会(Democratic National CommitteeDNC)のハワード・ディーン(Howard Dean)前バーモント州知事は記者会見で、「ここで問われているのは、改革者を自称してきたマケイン氏の誠意だ」と訴えた。

 マケイン氏は2002年、米大統領選挙の資金改革をめざし、政治資金獲得活動の分野を規制する「マケイン・ファインゴールド法」を提出・可決させた張本人。04年米大統領候補選に立候補した経験もあるディーン委員長はこの点を指摘し、「自身に有利とみるや前言を撤回する行為に走る典型的な例だ」として、マケイン氏を厳しく批判した。

 マケイン氏は、まだ公的資金を受け取っていない以上、FECの取り決めに従う義務はないと主張している。(c)AFP