【2月24日 AFP】(3月8日 一部修正)米大統領選の民主党候補指名争いで、劣勢を強いられているヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員(60)は23日、3月の予備選での形勢逆転を目指し、バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員(46)を痛烈に批判した。

 この日、クリントン氏は鋭い口調で攻撃姿勢を鮮明にした。同氏は前日、オバマ氏に11連敗を喫したために選挙戦が終了間近になったとする見方を否定していた。

 3月4日に予備選が行われる中西部オハイオ(Ohio)州で集会を開いたクリントン氏は、「恥を知れ、バラク・オバマ」と非難した。「あなた(バラク氏)は、公の場で発しているメッセージと一致した選挙戦を行うときがきた。わたしはそれを期待している。オハイオで会おう。あなたの選挙戦における戦術と態度について討論しよう」と呼び掛けた。

 クリントン氏は、オバマ氏が医療保険問題と自由貿易問題について、有権者に誤解を与えるような政見パンフレットを配布していると非難した。両氏は26日、同州クリーブランド(Cleveland)で最後のテレビ討論会で対決する。

 一方、オバマ氏は選挙用パンフレットに書かれた政見に変わりがないのに、今になってなぜクリントン氏は攻撃してきたのか分からないと反論した。

 オバマ氏は同州コロンバス(Columbus)で記者団に対して、「(クリントン候補が)この選挙用小冊子に初めて気づいたというならともかく、(クリントン氏の)口調が突然変わったことに驚いている。当日の朝練習したような戦術的なものだと考えられる」とコメントした。

 クリントン陣営は、同氏の選挙運動員の話として、中西部ウィスコンシン(Wisconsin)州での敗戦を「決定的な敗戦」とクリントン氏がみなしたとする米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)の報道を否定した。

 米政治専門サイト「RealClearPolitics.com」によると、これまでの獲得代議員数は、クリントン氏が1275人、オバマ氏が1374人となっている。指名獲得に必要な代議員は2025人。

 3月4日には、南部テキサス(Texas)州でも予備選が行われる。(c)AFP/Charlotte Raab