【2月6日 AFP】5日の「スーパーチューズデー」を終え、これまで超人的な行動力で米大統領選の指名争いを戦ってきた民主党有力候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)、バラク・オバマ(Barack Obama)両候補はヤマ場を1つ越えたところだが、今回判明したのは両候補はまだ互角で、選挙戦は先が長いということだ。

■両陣営とも「勝利」アピール

 クリントン候補は、ニューヨーク(New York)のマンハッタン・センター・スタジオ(Manhattan Center Studios)のダンスルームで行われた集会で、数百人の支持者を前に「勝利」をアピールする演説を行う一方で、戦いは続くと強調した。

 クリントン候補は、国家再建を約束し、有名なキリスト教の「主の祈り」の1節(「主の祈り」)で演説を締めくくった。

「声を1つに祈りをささげよう。学校に行きたいと望む子どもを、仕事が必要な人々を、介護を必要とする高齢者を、われらに与えたまえ」

「再建すべき経済、終わらせるべき戦争を、われらに与えたまえ。回復が必要な国家、導くべき世界、つかみ取るべき瞬間を、われらに与えたまえ。われわれは準備できている。みなさんありがとう。神のご加護のあらんことを」

 その後クリントン候補は、夫のビル・クリントン(Bill Clinton)前大統領とともに、支持者の波の中に飛び込んだ。

 一方のオバマ候補もシカゴ(Chicago)で行われた集会で、やはり「スーパーチューズデー」の結果を祝った。

 クリントン候補の演説会場では、いくつかの州でのオバマ候補の勝利をクリントン氏が祝福すると、支持者も礼儀正しく拍手を送った。一方、オバマ候補の演説会場では、大画面にクリントン候補の姿が映し出されると、ブーイングが浴びせられた。

■有名人も両候補を応援

 クリントン陣営は4日、有権者1220万人に電話で支持を訴えた。何人かの幸運な人は、俳優のジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)さんのハスキーな声や、1980年代のコメディドラマ『Cheers』で有名な俳優のテッド・ダンソン(Ted Danson)さんの声が聞けたかもしれない。

 オバマ候補も有名人からの支持には事欠かず、俳優のロバート・デニーロ(Robert DeNiro)さんや人気司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)さんが、ブッシュ・クリントン両家の20年におよぶ政治支配に終止符を打つとの公約に魅了され、オバマ氏への支持を表明している。(c)AFP/Jitendra Joshi