【2月5日 AFP】テレビ番組で放送された宗教指導者らの豪華な暮らしぶりの映像がきっかけで、韓国では宗教法人への課税を求める声が高まっている。

 同国の文化放送(MBC)が前週、牧師や僧侶らがぜいたくな家に住み、高級車を乗り回し、さらには寺院内で投資行為を行う姿を報道したところ、同局のウェブサイトには宗教指導者らへの課税を求めるコメントが殺到した。

 韓国では教会・寺院などの宗教法人は税金を免除されており、一部の牧師らが所得税を自主的に払うのみとなっている。

 4日の英字紙コリア・タイムス(Korea Times)によると、1994年にキリスト教会の一部関係者が自発的に所得税を払うことを決めて以来、宗教法人への課税を求める声は高まりつつあるという。しかし、宗教法人側の顔色をうかがうあまり、政府はこれまでなんの決定を下すこともしていないという。

 国内では、「宗教法人の財政を透明化させ、課税すべき」、「大きな収入を得ているのはごく一部の宗教家のみ」などの意見があり、世論は二分している。

 韓国の統計局によると、同国には、約1000万人の仏教徒と1370万人のキリスト教徒がいる。(c)AFP