スー・チーさん、軍政高官および自党幹部と面会
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【1月30日 AFP】(1月31日 写真追加)自宅軟禁されているミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんは30日、軍事政権のアウン・チー(Aung Kyi)労働相兼調整担当相と5回目の会談を行ったが、結果には満足していないと述べた。会談後、面会を許可されたスー・チーさん自身が率いる国民民主連合(National League for Democracy、NLD)の幹部が明らかにした。
軍政代表との会談および自党幹部との面会は、スー・チーさんが過去18年中12年を軟禁下で過ごしている自宅近くの湖畔にある軍施設で行われた。軍はスー・チーさんを現地時間午後1時(日本時間午後3時半)ごろ、施設に移送した。
昨年9月の民主化要求デモに対し死傷者を出す武力鎮圧が講じられた後、軍政側の調整担当相に任ぜられたアウン・チー氏とスー・チーさんのこれまで4度の会談も同施設で行われてきた。また、スー・チーさんとNLD中央執行委員会メンバーとの面会は前回昨年11月9日以来で、約1時間にわたり同施設で会談した。
面会したNLDのニャン・ウィン(Nyan Win)広報担当は、スー・チーさんは交渉プロセスに「時間枠がない」を特に満足できないと述べたと明かした。今回のアウン・チー調整担当相との会談は5回目になるが、今後の会談日程は予定されていない。
ニャン・ウィンNLD広報担当が読み上げた声明の中でスーチーさんは、支持者らの献身に謝意を表し、「NLDの党員の努力を常に大切に思っている。党としてこれからも団結してほしい」と述べた。また、自身の父でありビルマ(ミャンマー)独立の父、故アウン・サン(Aung San)氏の「最高を願い、最悪に備えよ(Hope for the best, and prepare for the worst)」という言葉を引用した後、「これまでも長年そうしてきたように、われわれは辛抱強くあらねばならない。わたしは人々に誤った希望は与えたくない。時がくればもっと話せるだろう。今のところ、政府からは何の明確なメッセージも得ていない」と述べた。
スー・チーさんとの自党幹部との面会実現はまれである一方、軍事政権は反体制派に対する圧力を強めている。29日にはブログ活動で著名なNLD党員がもう1人の党員と共に逮捕された。同党広報担当によると、拘束された理由は軍の厳格なインターネット統制に反抗したためだとみられている。
昨年のデモの際には、複数の同党幹部が出版法違反の罪に問われた。厳格な同国の出版法では違反者には最高7年の禁固刑が科されるという。米国務省のトム・ケーシー(Tom Casey)副報道官はNLD幹部への出版法違反適用は、「(ミャンマーの)軍事政権が対話と国内和解に関するすべての努力を拒否している証拠だ」と非難を表明している。(c)AFP
軍政代表との会談および自党幹部との面会は、スー・チーさんが過去18年中12年を軟禁下で過ごしている自宅近くの湖畔にある軍施設で行われた。軍はスー・チーさんを現地時間午後1時(日本時間午後3時半)ごろ、施設に移送した。
昨年9月の民主化要求デモに対し死傷者を出す武力鎮圧が講じられた後、軍政側の調整担当相に任ぜられたアウン・チー氏とスー・チーさんのこれまで4度の会談も同施設で行われてきた。また、スー・チーさんとNLD中央執行委員会メンバーとの面会は前回昨年11月9日以来で、約1時間にわたり同施設で会談した。
面会したNLDのニャン・ウィン(Nyan Win)広報担当は、スー・チーさんは交渉プロセスに「時間枠がない」を特に満足できないと述べたと明かした。今回のアウン・チー調整担当相との会談は5回目になるが、今後の会談日程は予定されていない。
ニャン・ウィンNLD広報担当が読み上げた声明の中でスーチーさんは、支持者らの献身に謝意を表し、「NLDの党員の努力を常に大切に思っている。党としてこれからも団結してほしい」と述べた。また、自身の父でありビルマ(ミャンマー)独立の父、故アウン・サン(Aung San)氏の「最高を願い、最悪に備えよ(Hope for the best, and prepare for the worst)」という言葉を引用した後、「これまでも長年そうしてきたように、われわれは辛抱強くあらねばならない。わたしは人々に誤った希望は与えたくない。時がくればもっと話せるだろう。今のところ、政府からは何の明確なメッセージも得ていない」と述べた。
スー・チーさんとの自党幹部との面会実現はまれである一方、軍事政権は反体制派に対する圧力を強めている。29日にはブログ活動で著名なNLD党員がもう1人の党員と共に逮捕された。同党広報担当によると、拘束された理由は軍の厳格なインターネット統制に反抗したためだとみられている。
昨年のデモの際には、複数の同党幹部が出版法違反の罪に問われた。厳格な同国の出版法では違反者には最高7年の禁固刑が科されるという。米国務省のトム・ケーシー(Tom Casey)副報道官はNLD幹部への出版法違反適用は、「(ミャンマーの)軍事政権が対話と国内和解に関するすべての努力を拒否している証拠だ」と非難を表明している。(c)AFP