【1月30日 AFP】2008年大統領選の指名候補争いで熾烈な競争を展開する民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員は29日、最大のライバルであるヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員の握手の求めを拒絶したとの報道を否定し、クリントン氏とは「誠意ある友好関係」にあると語った。

 オバマ氏は28日夜、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領の一般教書演説のため米議会に出席。その際、クリントン氏がオバマ氏とエドワード・ケネディ(Edward Kennedy)上院議員に握手を求めて歩み寄ったが、オバマ氏は顔をそむけるようなしぐさを見せ、そのもようがテレビで放映されていた。

 オバマ氏はカンザス(Kansas)州の選挙キャンペーンに向かう機内で報道陣に弁明。「テレビでは、たまたま、わたしがクレア・マカスキル(Claire McCaskill)議員の質問に答えようと振り向いた瞬間が映った。実際は、議場に入ってきたクリントン氏に先に手を振ったのはわたしだ」

 名前のあがったマカスキル氏も「(問題の場面は)友好的な雰囲気だった」と証言。「どのメディアも攻撃的な手法を好むようだが、やり方がまったく古い」と述べ、小さなハプニングを大げさに見せようとするメディアを批判した。

「事件」現場に居合わせたケネディ議員は、1963年に暗殺された故ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)元米大統領の実弟。ケネディ議員は前日、オバマ議員への支持を表明してクリントン候補に打撃を与えた。

 ケネディ議員はクリントン候補の夫のビル・クリントン(Bill Clinton)前米大統領によるオバマ氏への攻撃に不快感を示していたとされる。(c)AFP