【1月29日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は28日、議会上下両院合同会議で一般教書演説を行った。任期満了が1年後に迫った同大統領による最後の一般教書演説は、米有権者最大の関心事である経済問題とイラク戦争に重点を置く内容となった。
 
 演説のなかでブッシュ大統領はイランの核開発問題には断固たる姿勢で対処すると述べる一方、中東和平の実現に向けあらゆる手立てをつくすと語った。
 
 景気後退への懸念については「長期的には米国経済は堅調」としながらも、「短期的には経済成長のスピードが鈍化していることは否めない」と述べ、先にブッシュ政権が打ち出した1500億ドル(約16兆円)の緊急経済対策の早期承認を議会に呼び掛けた。

 開戦からほぼ5年が経過したイラク戦争については、1年前に自身が打ち出したイラク駐留米軍の「3万人増派策」を擁護。性急な撤退は政情・治安ともに不安定なイラクをさらに危険な状況に陥れかねないとの認識を示した。(c)AFP/Olivier Knox