【1月28日 AFP】タイ下院は28日午前の本会議で首相指名選挙を行い、前年12月の下院選挙で第1党となったタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)前首相派「国民の力党(People Power PartyPPP)」のサマック・スンタラウェート(Samak Sundaravej)党首(72)を首相に選出した。

 タイ民主党のアピシット・ウェチャチワ(Abhisit Vejjajiva)党首が対抗馬だったが、サマック党首が当選に必要な241票を超える票を獲得した。

 前月の下院選挙に勝利したPPPは、議席数でほぼ3分の2を占める6党連立政権を発足させている。サマック氏が首相に選出されたことは、2006年9月のクーデターでタクシン政権を倒し、タイ愛国党の解党やタクシン氏の資産凍結を通じてタクシン派の解体を目指してきた暫定軍事政権には大きな痛手となる。

 暫定軍事政権は前週、民政復帰に向けて解散を宣言していた。(c)AFP