【1月21日 AFP】北朝鮮は時間的制約を理由に、22日から予定されていた今年初の南北協議の延期を韓国側に申し入れた。韓国政府が21日、明らかにした。

 両国は22日から2日間の実務レベル協議で、南北間の鉄道の復旧事業のほか、8月の北京五輪に派遣する合同応援団の列車移送について話し合う予定だった。

 韓国統一省によると、北朝鮮側は「年初であり、いくつか準備しなければならないことがある」として延期を申し入れた。同省報道官はAFPの取材に対し「北朝鮮が延期を決めた理由は正確には分からない」と述べた。

 延期申し入れについて聯合(Yonhap)ニュースは、李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)次期大統領の対北強硬路線に対し北朝鮮側が明白に不快感を表したものと報じたが、統一省報道官は認めなかった。

 李次期大統領の政権移行チームは前週、政府機構の合理化の一環として、南北関係を担当する統一省を廃止する方針を明らかにした。

 2月25日に就任する李氏は対北朝鮮政策の強硬化と、昨年10月の南北首脳会談で合意された南北共同経済事業の履行計画の全面的見直しを明言している。計画には北朝鮮南西部の海州(Haeju)周辺の経済特区を含む平和水域の設定も含まれている。

 韓国が資金提供している北朝鮮の開城(Kaesong)工業団地の拡大計画に関する協議を含み、1月から2月にかけては相次いで予定される南北協議と平行し、今月31日には海州周辺の共同調査も予定されている。また韓国側は、中国国境に至る北朝鮮の鉄道の修復支援も約束していた。(c)AFP