【1月1日 AFP】ロシア政府は12月31日、英国と絵画の保証問題などで揺れていた美術展覧会を予定通り、1月にロンドン(London)で開催する方針を固めた。これで展覧会をめぐる両国間の外交論争に終止符が打たれることになった。

 これに先立ち英議会は30日、ロシアから貸し出される絵画の押収を防ぐ法案を可決した。

 ロシアの文化保護担当者は、「英政府が、絵画を押収から守ることを決定したことで、美術品の安全性をめぐる議論は鎮まった」と述べた。

 だが、展覧会で作品を貸し出すロシアの4つの美術館のうち1館は31日、最終決定には至っていないことを明らかにした。

 ロシア政府は、ロンドンのロイヤル・アカデミー(Royal Academy)で開かれる美術展覧会、「From Russia: French and Russian master paintings 1870-1925(ロシアより:1870-1925年のフランスとロシアの名作の意)」に貸し出す絵画が、1917年のロシア革命中に略奪されたものだと主張する者や、同政府の債務を保有する企業らに押収されることを危惧(きぐ)していた。(c)AFP