【12月29日 AFP】ロシア政府が英国の公的な国際文化交流機関である「ブリティッシュ・カウンシル(British Council)」の地方支部を閉鎖する方針を示したことについて、駐ロシア英大使は29日、欧州連合(European Union)とロシアの関係を損ねかねないとけん制した。

 ロシア外務省は、ブリティッシュ・カウンシルの地方支部2か所を2008年1月から閉鎖する方針を示している。ロシア側は課税に関する問題が閉鎖の主な理由としているが、英国で起きたロシア連邦保安局(FSB)元幹部のアレクサンドル・リトビネンコ(Alexander Litvinenko)氏の暗殺事件の捜査を巡る対立から英国がロシアに科した外交的制裁に対する報復措置でもあると明確に述べている。

 ロシア当局は、ブリティッシュ・カウンシルは営利事業だとして収益への課税を主張する一方、英当局は、ブリティッシュ・カウンシルが英大使館の文化活動の一部を担っており、課税を免れる外交特権があると反論している。(c)AFP