【12月27日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は26日、総額5500億ドル(約62兆8000億円)の2008会計年度(07年10月-08年9月)包括予算案に署名した。米軍撤退期限は明示されないままイラク、アフガニスタン関連戦費として700億ドル(約7兆9912億円)が盛り込まれた。

 予算案への署名は、ブッシュ大統領が年末休暇を過ごすため地元テキサス(Texas)州の所有農場に向かう大統領専用機内で行われた。

 当初、同大統領は議会多数派の民主党に対し、法案に撤退期限目標が記された場合には拒否権を行使するとけん制していたが、署名した予算案について「責任遂行に妥当な支出レベルであり、わたしの要求範囲内だ」と述べ、「増税や議会が求める政策変更も必要ない」と満足感を表明した。

 また、イラク、アフガニスタン戦費については、ブッシュ大統領が要求していた1960億ドル(約22兆4000億円)から議会によって減額されたが「不明確な撤退期限を設定することなく、駐留部隊が必要とする戦費を拠出できる」と一定の評価を下した。その一方で、「米軍が必要とする残りの戦費について、年明け早々にも敏速に策を講ずるべきだ」と議会に求めた。(c)AFP