【12月14日 AFP】(写真追加)欧州連合(EU)加盟27か国の首脳は13日、ポルトガルの首都リスボン(Lisbon)で、新基本条約「リスボン条約」に調印した。これにより、EUの政策決定が活性化されることになり、加盟各国は自国の独自性を保持しつつEU全体の団結力を高めるものとして称賛した。

 同条約は、2005年にフランス及びオランダの国民投票で批准が否決された欧州憲法案に代わるものだが、現在のEU議長国ポルトガルのジョゼ・ソクラテス(Jose Socrates)首相は、新基本条約は加盟各国の主権を脅かすものではないと主張した。

 一方、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は調印式を欠席し、代わりにデービッド・ミリバンド(David Miliband)英外相が署名を行った。ブラウン首相は現在、ロンドン(London)で議会の委員会に出席中で、同日中に現地に到着し署名を行う予定だ。

 新基本条約は今後、各国で批准される必要があり、その後、予定通りにいけば2009年に発効する。

 アイルランドのみが憲法で、批准の賛否を問う国民投票が義務付けられている。2005年に同国で欧州憲法の批准の賛否を問う国民投票が行われたが、その際にはEU内で最悪の政治危機が発生した。(c)AFP/Edouard Pons