【12月7日 AFP】不発弾による民間人被害が問題となっているクラスター(集束)爆弾の使用禁止条約制定を目指してオーストリアのウィーン(Vienna)で開かれている国際会議で6日、爆弾の高性能化が進んでも安全性はほとんど上がっていないとの報告が行われた。

 会議を主催したNGO「クラスター爆弾連合(Cluster Munition CoalitionCMC)」のGrethe Ostern氏は、「内蔵する小型爆弾に自爆装置を備えた新世代のクラスター爆弾であっても、不発に終わることが非常に多く、とても容認できない人的被害をもたらすとの実験結果が出た。(自爆装置付きだからといって)国家が使用を正当化することはできない」と述べた。

 NGO「ハンディキャップ・インターナショナル(Handicap International)」のJean-Marc Boivin氏は、「クラスター爆弾のメーカーは固い地面で実験を行ったうえで自爆装置が機能しない確率は1%と主張しているが、森や湿地で爆弾が使われた場合、不発の確率は12-13%に上がる」と指摘した。

 フランスなど数か国は、自爆装置付きのクラスター爆弾については禁止対象から除外するよう求めている。会議参加各国は、ニュージーランドのウェリントン(Wellington)とアイルランドのダブリン(Dublin)で行われる会議を経て、2008年の禁止条約調印を目指している。(c)AFP