【12月7日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記に送った親書の中で、同国の核計画を12月31日までに申告するよう同書記長に直接要請したことが分かった。米当局者が6日、明らかにした。

 ブッシュ大統領が金総書記に直接訴えかけるのは異例のこと。一方、北朝鮮を除く6か国協議の参加国の間では、同国が期限までに申告を行わず、来年に持ち越されるのではないかとの懸念も高まっている。

 ダナ・ペリーノ(Dana Perino)大統領報道官によると、親書の日付は12月1日で、大統領は親書を「親愛なる書記長殿」と書き出し、北朝鮮の核開発放棄に向けた取り組みが「重大な岐路」にあると警告。

 また、核施設の無能力化や核計画の申告を合意通り2007年中に行うよう要請し、「合意事項を実施するかどうかは貴国次第だ。もし行わなければ、われわれは貴国が合意事項を尊重していないとみなすだろう」とはっきりと記し、手書きの署名も入っているという。

 一方、国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)のゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官は、同大統領が6か国協議のほかの参加国、日本、中国、韓国、ロシアにも親書を送ったことを明らかにし、「大統領は親書の中で6か国協議への関与を繰り返し述べ、北朝鮮が合意に基づいて核計画の申告を行う必要があることを強調した」と述べた。(c)AFP/Olivier Knox