【12月2日 AFP】日中ハイレベル経済対話のため中国を訪問中の高村正彦(Masahiko Komura)外相は2日、北京(Beijing)の中南海(Zhongnanhai)で中国の温家宝(Wen Jiabao)首相と会談、温首相は今回の対話について2国間関係を「前進させた」との見方を示した。

 1972年の外交関係回復以来初めてとなる今回のハイレベル対話には、両国の経済・環境分野の閣僚が出席した。

 北京で高村大臣を迎えた温首相は「対話は成功だと信じている。中国と日本の関係が、特に経済の分野で新たな段階に進んだことは明らかだ」と述べた。今回の対話は、経済やその他の問題で大きな進展こそなかったものの、日中関係の改善を示すものと受け止められている。

 高村外相は1日の楊潔チ(Yang Jiechi)外相との会談で、来春にも胡錦濤(Hu Jintao)国家主席の来日を期待すると伝えた。実現すれば中国の国家主席としては10年ぶりの来日となる。中国の曾培炎(Zeng Peiyan)副首相は1日、中国は経済や貿易面での協力を緊密化する意向を明らかにした。しかし、ある日本政府関係者によると日本の最優先課題である東シナ海のガス田開発で楊外相は進展を見せなかったという。

 日中両国は来年もハイレベル経済対話を行うことにしている。 (c)AFP