【12月1日 AFP】米政府は11月30日、前日に国連安全保障理事会(UN Security Council)に提出した中東和平交渉の再開を承認する草案を取り下げた。国連(UN)の外交筋が明らかにした。

 中東和平交渉の再開は、11月27日にメリーランド(Maryland)州アナポリス(Annapolis)で開催された中東和平国際会議で、イスラエルおよびパレスチナ両首脳が合意。

 安保理に近い同外交筋によると、これまでのところ取り下げの理由は不明で、米当局も理由を明らかにしなかったという。

 同案には、「安全保障理事会は、2007年11月27日、メリーランド州アナポリスでイスラエルおよびパレスチナ両首脳が合意した、未解決事案の交渉および実施に向けた行動計画を承認する」との文言が盛り込まれていた。

 ザルメイ・ハリルザド(Zalmay Khalilzad)米国連大使は11月29日、理事会で草案を提出後、理事国は関係各国と草案について協議する意向だと述べた。

 この発言は、イスラエルおよびパレスチナと協議せずに草案が起草されたことを示唆している。また、米国務省が草案の提出を知らされていなかった可能性も浮上している。(c)AFP