【11月28日 AFP】中国を訪問中のニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は27日、仏国営原子力大手アレバ(Areva)が中国企業と最新式原子炉建設の契約を結んだことを受け、中国への技術移転に関して懸念は全くないとの見解を示した。

 北京(Beijing)の清華大学(Tsinghua University)での講演の中で、サルコジ大統領はアレバの契約に言及し、原発の分野で両国が合弁企業を作ることを明らかにした。

 また、「フランスは売り手でも買い手でもなく、中国の戦略的パートナーだ」と語り、フランスは中国と先端技術を共有することで、双方が利益を得ることができる状況を目指していることを明らかにした。

 中国に対しては、技術が中国企業に移転されることで外資系企業の利益が中国に吸い取られるのではとの懸念が各国から挙げられているが、サルコジ大統領が示した姿勢はこの考え方と一線を画している。

 アレバは26日、80億ユーロ(約1兆3000億円)規模の契約の一環として、第3世代の原子炉2基を建設することで合意したと発表していた。(c)AFP