【11月22日 AFP】金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の義弟、張成沢(チャン・ソンテク、Jang Song-Thaek)氏が、前月、警察、司法、検察部門を統括する朝鮮労働党行政部長に任命された。韓国外交筋がAFPに語った。

 金総書記の妹の夫である張氏は、一時は実質的なナンバー2と目されていたが、2004年初頭に失脚。理由は私生活の乱れと当時の日本国内メディアは伝えている。張氏は一時、製鉄所の労働者として再教育を命じられている。

 権力抗争の末、2005年末には中央政界に復帰し、首都建設第一副部長に着任した。

 韓国の東亜日報(Dong-A Ilbo)が21日報じたところによると、新ポストに就任した張氏は現在、北朝鮮全土で政府系機関の監察およびスパイ摘発に乗りだし、権力強化を図っているもよう。ただし、韓国統一省や国家情報院はこの動きを確認していないという。

 高麗大学(Korea University)の北朝鮮専門家Nam Sung-Wook氏は「金総書記は結局親族しか信用できないと考えており、張氏がゆくゆくは金総書記一家を支えてくれるものと期待しているのだろう」と指摘している。(c)AFP