【11月16日 AFP】米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)で15日に開かれた米大統領選の民主党公開討論会で、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は、対立候補を「泥仕合を演じている」と批判し、選挙戦での最近のつまずきを取り戻すための逆転攻勢に出た。

 討論会にはクリントン上院議員、バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員、ジョン・エドワーズ(John Edwards)元上院議員が参加。オバマ氏は最有力候補とみられるクリントン氏に対するばん回を狙ったが、鋭い反撃を受けた。

 クリントン氏は「だれかが泥仕合を始めたら、それが的を射ていて共和党の筋書きどおりでないことを願う」と述べ、対立候補による強烈な批判をかわすためにアスベストのスーツを着ていると冗談を言って最有力候補の余裕をみせた。

 また、前回の討論会でクリントン上院議員が攻撃されたのは女性だからだとの見方をクリントン陣営の関係者が示唆したため「ジェンダー」を逆手に取っていると批判されたことについてはこの見方を否定。「勝利のカードを切ろうとしているだけだ。わたしは女性だから攻撃されているのではなく、優勢だから攻撃されているのだろう」と反撃した。

 10日にアイオワ(Iowa)州で行った感動的な演説で支持率を伸ばしたオバマ氏は、討論会冒頭の論戦でクリントン氏を鋭く批判。「米国人が今求めているのは、難しい質問に誠実に答えること。クリントン上院議員にはそれがない」と指摘した。さらに討論会の後半では、クリントン氏は有権者を欺いており、同氏の主張は共和党候補とほとんど変わらないと批判した。(c)AFP/Rob Woollard