【11月16日 AFP】イラン政府は15日、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)が公表した同国核問題に関する報告書について、同国の核開発を軍事目的とする欧米の主張が反証するものとして歓迎の意を表明した。

 サイード・ジャリリ(Saeed Jalili)最高安全保障委員会(SNSC)事務局長は、テヘラン(Tehran)で行うものとしては就任後初となる記者会見で、「この報告書により、イランの核開発は軍事目的で逸脱したものとする主張が誤りであることが明らかとなった」と述べた。

 ジャリリ事務局長はまた、「IAEAはイランの核開発は大きく進展しているが事前策を講じる規模には達していないと報告しており、核開発に疑念を抱く人々にとって、この問題を国連安全保障理事会(UN Security Council)へ付託するという根拠は崩れた」と主張。

 イラン当局とIAEAは8月、核問題についての未解決問題に回答し、4年に及ぶ核査察の終結に向け「行動計画」に合意。イラン政府は計画に基づき、プルトニウム抽出実験やP1およびP2型遠心分離器などの問題について解決を図ってきた。

 ジャリリ事務局長は遠心分離器の問題については「解決した」との見解を示した。(c)AFP/Stuart Williams