【11月13日 AFP】ジュネーブ(Geneva)で開催中の世界貿易機関(World Trade OrganizationWTO)金融サービス交渉で12日、外国通信社が中国国内のメディアに記事を直接配信すること禁じた規則を巡り、中国政府への批判の声が上がった。関係者が明らかにした。

 中国政府は2006年9月、中国国内向けの情報の配信は引き続き国営通信社・新華社(Xinhua)が独占的に行うこととし、外国の金融ニュース情報提供企業が、中国国内の顧客に直接、情報を提供することを実質的に排除する措置をとった。

 12日の交渉ではこの規則について、カナダ、米国、日本、欧州連合(EU)が中国政府に対し、さらなる情報開示を求めた。

 これに対し中国側は、2001年のWTO加盟交渉では通信社のサービスに関する取り決めはなかったと指摘。中国代表は「『金融情報提供社』あるいは『金融サービス会社』を名乗り、国内の顧客に『金融情報サービス』を提供している外国通信社もあるが、実態が通信社であることに変わりはない。中国国内でニュースや情報を配信する外国通信社は、規則に従わなければならない」と語った。(c)AFP