【10月23日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は22日、トルコのアブドラ・ギュル(Abdullah Gul)大統領との電話会談で、イラク北部に拠点を置くクルド人武装組織の掃討作戦に協力する意向を伝えた。

 米国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)のゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官によると、ブッシュ大統領はギュル大統領に対し、クルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers’ PartyPKK)」による攻撃について深い懸念を伝えた。

 また、ブッシュ大統領はトルコおよびイラクと協力し、イラク北部でPKK掃討を行う責務を再確認し、イラクに対しPKK対策を講じるよう引き続き要請していくことをギュル大統領に伝えたという。前週末にはPKKがイラクとの国境付近で警戒中のトルコ軍部隊を攻撃し、緊張が急激に高まっていた。

 トルコとの重要な同盟関係が崩壊の危機にさらされるなか、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は同日、大統領の電話会談を前に、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相およびイラク北部クルド人自治政府のマスード・バルザニ(Massoud Barzani)議長に対し電話で自制を促していた。(c)AFP