中国の胡国家主席が人民解放軍を掌握か
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【10月20日 AFP】中国問題の専門家は、胡錦濤(Hu Jintao)国家主席が就任5年目にして人民解放軍の権力を掌握したと分析している。
胡氏は、2002年に共産党の中央委員会総書記に就任し、2003年に国家主席に選ばれたが、軍の最高司令官である中央軍事委員会主席には2004年になってようやく就任した。こうした経緯もあって、230万人の兵力を抱え急速に近代化が進む中国人民解放軍を、胡主席が実質的にどれだけ掌握しているかは疑問視されてきた。
現在開会中の共産党大会に先立って、胡主席が軍の主要ポストの人事異動を行ったことにより、この疑問は払拭されると専門家は見ている。
これら新人事には制服組トップである中央軍事委員会委員兼総参謀長、および海軍と空軍のトップも含まれている。
胡主席の軍掌握重視の姿勢は陳炳徳(Chen Bingde)氏の総参謀長起用にも示されている。
陳氏は総装備部長として中国の宇宙開発を指揮したほか、対台湾戦略にきわめて重要な中国東部の軍管区を指揮した経歴を持つ。
米シンクタンク・ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のCheng Li氏は陳氏の総参謀長就任について、「台湾にとっては厳しいメッセージ。ハイテク化が進むなか、中国軍の近代化に弾みがつくことを示唆する」と述べている。
前任の江沢民(Jiang Zemin)前主席は軍事予算を増やし、前近代的で肥大した軍の近代化に着手したが、胡主席はこれをさらに精力的に推進してきた。
中国の今年度の軍事予算は前年比17.8%増となる450億ドル(約5兆1000億円)だったが、胡主席は来年度以降この数字をさらに増額すると明言している。
予算の大幅増加はかつて農民軍からはじまった人民解放軍にハイテク化という新たな道への展望を開きつつある。(c)AFP
胡氏は、2002年に共産党の中央委員会総書記に就任し、2003年に国家主席に選ばれたが、軍の最高司令官である中央軍事委員会主席には2004年になってようやく就任した。こうした経緯もあって、230万人の兵力を抱え急速に近代化が進む中国人民解放軍を、胡主席が実質的にどれだけ掌握しているかは疑問視されてきた。
現在開会中の共産党大会に先立って、胡主席が軍の主要ポストの人事異動を行ったことにより、この疑問は払拭されると専門家は見ている。
これら新人事には制服組トップである中央軍事委員会委員兼総参謀長、および海軍と空軍のトップも含まれている。
胡主席の軍掌握重視の姿勢は陳炳徳(Chen Bingde)氏の総参謀長起用にも示されている。
陳氏は総装備部長として中国の宇宙開発を指揮したほか、対台湾戦略にきわめて重要な中国東部の軍管区を指揮した経歴を持つ。
米シンクタンク・ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のCheng Li氏は陳氏の総参謀長就任について、「台湾にとっては厳しいメッセージ。ハイテク化が進むなか、中国軍の近代化に弾みがつくことを示唆する」と述べている。
前任の江沢民(Jiang Zemin)前主席は軍事予算を増やし、前近代的で肥大した軍の近代化に着手したが、胡主席はこれをさらに精力的に推進してきた。
中国の今年度の軍事予算は前年比17.8%増となる450億ドル(約5兆1000億円)だったが、胡主席は来年度以降この数字をさらに増額すると明言している。
予算の大幅増加はかつて農民軍からはじまった人民解放軍にハイテク化という新たな道への展望を開きつつある。(c)AFP