【10月15日 AFP】キューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)国家評議会議長が14日、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領がキューバ国内から放送したテレビ番組に電話で生出演した。カストロ議長がメディアに登場したのは2月以降初めて。
 
 番組はキューバとベネズエラの両国で放送され、2006年7月に療養のため弟に権限を暫定移譲して以来初となるカストロ議長の声が、生放送でキューバ国民に伝えられた。カストロ議長は2月にもチャベス大統領の番組に電話出演していたが、この際はベネズエラのみで放送された。
 
 番組では、チャベス大統領が左手を上げると、カストロ議長が電話の向こうで「左手を上げているのが見える。あなたは左利きだったね。いま笑ったね」と語り、チャベス大統領が「あなたの声を聞くことができ、みな感動しています」と答えた。

 番組の前半では、13日に4時間にわたって行われたチャベス大統領とカストロ議長の会談の様子を撮影したビデオ映像が放送された。17分間のビデオ映像中では、カストロ議長が赤、青、白の運動着を着用し、チャベス大統領と話す様子が映し出された。
 
 14日には共産主義青年同盟機関紙フベントゥ・レベルデ(Juventud Rebelde)が会談の様子を写した2枚の写真を掲載した。1枚はチャベス大統領の隣に座ったカストロ議長が、キューバ革命の英雄、エルネスト・チェ・ゲバラ(Ernesto Che Guevara)が表紙の本をめくる姿。もう1枚はチャベス大統領と握手を交わす姿。

 チャベス大統領は、チェ・ゲバラの没後40周年を記念しキューバから番組を放送した。(c)AFP