【10月14日 AFP】ロシアを訪問中のコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は13日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領への権力集中が人権侵害を招いていると非難した。

 ライス長官は会見で「大統領府に権力が集中しすぎている。誰もが司法の完全な独立を疑問視している」と述べた。

 長官はビクトル・ズブコフ(Viktor Zubkov)首相、ドミトリー・メドべージェフ(Dmitry Medvedev)第1副首相、およびセルゲイ・イワノフ(Sergei Ivanov)第1副首相との会談で人権問題を既に話し合い、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相との会談でもこの問題を取り上げることを明らかにした。

 ライス長官はまた、首都モスクワ(Moscow)の米大使館で人権擁護を掲げる市民団体の代表らと会談し意見を交換した。

 会談冒頭で長官は「ロシア独自の制度を作ることが市民団体の目的であると確信する」と述べたが、その仕組みについては「個人の解放と自由、信仰の自由、および集会の自由などわれわれが共有する万国共通の価値観を重んずるものでなければならない」との考えを示した。

 長官は今回のロシア訪問期間中に人擁護団体の指導者8人と会談。ロシアでは今年12月に総選挙が実施され、来年3月には任期切れとなるプーチン大統領の後任を決める大統領選挙が行われる。(c)AFP