【10月12日 AFP】日本政府が日本人拉致被害者の再調査を条件に、北朝鮮に対し洪水被害地などへの人道支援を検討していると、産経新聞(Sankei Shimbun)が12日報じた。情報源は匿名の外務省筋とされた。

 支援が実施された場合、援助物資は世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)などの国際機関を通じて行われるという。

 北朝鮮に対し強硬路線を貫いた安倍晋三(Shinzo Abe)前首相と比較して福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は対北朝鮮関係でより穏健な立場とみられている。

 一方、日本政府は、報道のような事実はないと否定。外務省の谷口智彦(Tomohiko Taniguchi)副報道官も、北朝鮮への支援検討は時期尚早だと語っている。

 今夏、北朝鮮が水害に見舞われた直後、米中など日本を除く多数の国々が緊急援助を行った。水害の被害者は数百人にのぼるとみられる。(c)AFP