【10月11日 AFP】米政府監査院(Government Accountability OfficeGAO)は10日、1990年から2007年までに、全米および海外にある米関連の非行矯正施設で虐待が多数確認され、被害者が死亡した例もあるとの報告書を発表した。

 報告書は、合宿型の非行矯正プログラムに参加していた10代の若者10人が死亡した事件について、「ずさんな管理体制」が主な原因だとし、「訓練不足の職員の雇用、栄養不足、適切な指導法や設備の欠如などを招いている」と指摘している。また、2005年だけでも、33州で1619人の非行矯正プログラムの職員が虐待に関与していたとしている。

 合宿型の非行矯正プログラムは、1990年代前半から米国で多く見られるようになった。現代的な居住環境を離れ野外生活をすることで、強制的に自分自身を見つめ直させるキャンプ療法の形式を取ることが多いが、適用される連邦法がない。軍隊式の厳しい規律から、「ブート・キャンプ(新兵訓練プログラム)」と呼ばれることもある。(c)AFP