【10月6日 AFP】(一部更新)国連安全保障理事会(UN Security Council)の米英仏3常任理事国は5日夜、反政府デモに対するミャンマー軍政の「暴力的抑圧」を非難する声明案を安保理構成国に配布した。

 声明案は「国連安保理は、宗教関係者および宗教組織による平和的デモに対するミャンマー軍事政権の武力行使などの暴力的抑圧を非難」している。

 また、デモ参加者の大量拘束に懸念を表明。ミャンマー軍政に対し、事態収拾へ向けた第1歩として「最大限の自制と抑圧的な手段の使用中止」を求めた。同時に、負傷者の治療や行方不明者への補償など必要な措置の実施を訴えた。

 さらに声明案は、真の国民和解と民主化へ向けた包括的プロセスの迅速な推進を求め、すべての政治勢力や民族集団との対話の必要性を強調。そのために、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんを含む政治犯全員の即時釈放をミャンマー軍政に対して要求している。

 ガンバリ特別顧問については、無制限かつ早期の再受け入れを要請。同特別顧問は5日、11月半ばまでにミャンマーを再度訪問する意向を示していた。

 米英仏の3か国は、ミャンマーを訪問したイブラヒム・ガンバリ(Ibrahim Gambari)国連事務総長特別顧問の報告を受けた後、声明案を配布。安保理は8日、同案に関して専門家会合を開催する。採択には安保理を構成する全15か国の承認が必要で、採択されても拘束力はない。(c)AFP