【10月5日 AFP】米下院議会は4日、戦闘地域で活動する警備受託業者は米国の法廷で裁かれるとする法案を可決、イラクで活動する米民間軍事会社ブラックウオーター(Blackwater)をめぐる論争に踏み込んだ。

 イラク人10人の死者を出した9月16日の銃撃戦における米民間軍事会社の役割をめぐり論争が巻き起こる中、民主党主導の議会は389対30で法案を可決した。

 2日前には、ブラックウオーターの創業者で会長のエリック・プリンス(Erik Prince)氏が米議会で証言を行い、事件に際して職員は適切に行動し、銃撃戦については「性急な判断が下されてきた」と発言していた。

 国務省は4日、イラクで200件近くの銃撃事件に関与した疑いのあるブラックウオーターをめぐる捜査の主導権を連邦捜査局(FBI)に移譲したことを明らかにした。これまでの捜査は国務省外交保安部が調査を主導していた。

 議員らは国務省のブラックウオーターに対する監督不行き届きを批判している。イラクで米外交官などの警護を担当している同社は、2001年以降、米政府と10億ドル(約1150億円)以上の契約を結んでいるとされる。(c)AFP