【9月26日 AFP】英国のデービッド・ミリバンド(David Miliband)外相は25日、反軍政デモが拡大するミャンマーについて、民主化リーダーで自宅軟禁下にあるアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)さんが同国の「正当な」指導者になることを望むとの明言した。

軍政側の「法的措置を講じる」との警告にもかかわらず、同国では僧侶が主導するデモが10万人規模に拡大、軍政に対する圧力が増大している。

英外務省報道官は、米国のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領がミャンマーに対し、経済制裁とビザの発給制限を内容とする制裁強化策を発表したことを受け、これを歓迎するコメントを発表した。

ミリバンド外相は「ミャンマー情勢は緊迫しており、われわれは正しい方向に進むよう後押しする必要がある」と述べた上で、国際部隊の派遣については「時期尚早」と強調した。

さらに、22日にデモ隊がスーチーさんの自宅前で祈りをささげた際、スーチーさんの「無事で元気」な姿を見られたことは「すばらしい」と語った。

「スーチーさんが自由で民主的なビルマの、選挙で選ばれた指導者として正当な地位に就く日が来れば、今の百倍良くなるだろう」とミャンマーの旧国名を使って付け加えた。

インドと英国で教育を受けたスーチーさんは、ミャンマーでは「The Lady」の名で知られている。1990年の総選挙でスーチーさんが書記長を務める国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)が圧勝して以来、暴力に頼らない政変の象徴として国際的に認識されるようになった。

政権側はこの選挙結果を拒否し、スーチーさんは自宅軟禁下に置かれた。(c)AFP