【9月22日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は21日、イランへの武力行使が発生した場合、西欧諸国への石油供給が停止し、ロシア国内への難民流入を招くとして警戒感を示した。

 ラブロフ外相はテレビ番組で「(イランは)特に西欧諸国にとって重要な石油供給国だ。石油の供給停止は重大な問題を引き起こすだろう」との見解を示した。

 また、イランとの戦争が始まれば、イラン北東部のアゼルバイジャン国境付近から難民が流入するとの懸念も示した。アゼルバイジャンはロシアとも国境を接しており、自国への移民の流入を警戒している。

 イランに対してはウラン濃縮活動を停止し、イスラエルへの態度を改めるなど国際社会の要求に対し建設的に対応するよう呼びかけた。米国はイランのウラン濃縮活動は核兵器開発を目的にしたものとみている。

 さらにラブロフ外相はイランのイスラエルへの発言に言及し、「ある国家の存在権を否定することなど到底容認しがたい。イラン政府はそのような発言で国際社会の同意を勝ち取ることはできないと理解しなければならない」とけん制した。(c)AFP