【9月18日 AFP】国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長は17日、イランの核問題解決のために武力を行使すべきではないとし、仏外相によるイランとの戦争を示唆する発言を「非常に大げさだ」とする見解を示した。

 エルバラダイ事務局長は記者団に対し「武力行使は常に最後の手段だ。今はまだそのような事態ではない」と語った。

 さらに同事務局長は「現在、われわれが行うべきことは、IAEAによる4年間の調査後も残っている未解決の問題について、同機関と協力して解決するようイランに対し働きかけていくことだ」と述べた。

 ベルナール・クシュネル(Bernard Kouchner)仏外相は16日、イラン政府が、核兵器開発に固執するのであれば、国際社会はイランとの戦争に備える必要もあるとの見解を示していた。

 エルバラダイ事務局長は、イランにいるIAEAの検査官らの報告に基づき「イランの核開発に関し、現在差し迫った危機はないと明言してきた」と語った。(c)AFP