【9月17日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は16日、民主党上院議員がイラク駐留米軍に関する新たな法案を議会に提出したことにより、民主党とのさらなる対立が避けられない状況になっている。提出された法案の内容は、「海外に派遣される兵士には、帰還後再度海外に派遣される前に、先に終えた任期と同じ期間を米国内で過ごす権利を与える」というもの。

 毎週恒例のラジオ演説でブッシュ大統領は、「万一われわれがイラクから追い出されれば、すべての過激派勢力がつけあがる。アルカイダ(Al-Qaeda)は人員を補充し、新たに潜伏場所を見つけることが可能になるだろう」と語り、イラク国内の紛争を激化させているとして国際テロ組織アルカイダとイランを名指しした。さらに、「それに反して、自由なイラクはアルカイダに安全な潜伏場所を与えない。自由なイラクはイランの破壊的な野心に立ち向かい、テロとの戦いにおけるパートナーになる」と述べ、イラクに兵士を残留させる正当性を強調している。

 一方ワシントンでは、イラクからの即時撤退とブッシュ大統領の弾劾を求めて数千人がホワイトハウス(White House)から連邦議会までデモ行進を行った。デモの主催者によると、警察の警戒線を越えた197人が逮捕されたが、警察側は189人と発表している。デモには活動家のほか退役軍人も参加した。(c)AFP/Carlos Hamann