【9月6日 AFP】和平推進のためスーダンを訪れている国連(United NationsUN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は5日午前、同国西部の紛争地帯ダルフール(Darfur)地方に到着した。

 潘事務総長は、これまで国際社会が4年以上におよぶ紛争と人道危機を終わらせるために十分取り組んでこなかったことを認め、4日に訪れた同国南部ジュバ(Juba)での講演では、「国際社会はあまりに長い間、無力な目撃者として傍観してきた」とした上で、「だが、今、それは変わりつつある」と強調した。

 今回の事務総長のスーダン訪問は、平和維持活動にあたる国連とアフリカ連合(African UnionAU)合同部隊(UNAMID)の派遣に先駆け、和平プロセスを勢い付けることを目的としている。

 また、事務総長は今年1月の就任以来、ダルフール紛争を最優先課題に掲げており、人道危機にさらされている人々を保護するため、2万6000人規模の合同部隊派遣の早期派遣実現を目指している。

 国連の調査によると、ダルフール地方では紛争開始以来、紛争と飢餓により20万人以上が死亡、200万人以上が避難を余儀なくされている。(c)AFP/Herve Couturier