【9月4日 AFP】ブルガリア政府は3日、同国がリビアに対して保有している債権を放棄し、リビアでブルガリア人看護師らによってエイズウイルス(HIV)に感染させられた児童らへの支援基金に移行することに正式合意したと発表した。

 ブルガリア政府が前月、同国がリビアに対して保有している5660万ドル(約65億円)に上る債権を放棄したことを受け、ブルガリアのFeim Chaushev副外相と、リビアのベンガジ(Benghaziにある国際基金団体のMark Pierini会長が合意書に署名した。

 ベンガジの病院では、ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師1人が400人以上に上る子どもをエイズウイルスに感染させたとされている。

 ブルガリア、欧州連合(European UnionEU)およびリビアの3者は、エイズウイルスに感染した子どもの治療、その家族への支援、および病院の環境改善のために経済援助を行うことを目的として、2006年に国際基金団体を設立した。

 Pierini会長によると、これまでに集まった寄付金については公表できないとしたが、欧州委員会(European Commission)から計1150万ユーロ(約18億円)、ドイツから150万ユーロ(約2億円)の寄付を受けたこと明らかにした。(c)AFP