【9月3日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は2日、当面の目標としていた、ウラン濃縮のための遠心分離機3000基以上の稼動を達成したと宣言。核開発の凍結を求める国際社会の圧力に屈さない姿勢を示した。

 アフマディネジャド大統領の発言は、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed Elbaradei)事務局長が、「最後のチャンス」として核開発の凍結を要求したことに応戦したかたちとなった。

 同大統領は相次ぐIAEAの警告に対し、「彼らは決議案を出せばイランが引き下がると思っていたのだろう」と述べた。

 イランは以前より、核開発の中期的な目標として今年3月までに遠心分離機3000基の設置を目指していた。

 しかし、前週AFPが入手したIAEAの報告書によると、遠心分離機は3000基には達していないとみられる。8月19日時点での報告では、イランはナタンツ(Natanz)のウラン濃縮施設に164基の遠心分離機を連結した「カスケード」を12系列、計1968基を稼働中とある。また、その時点でさらに656基の増設を計画していたとされる。(c)AFP/Hiedeh Farmani