英陸軍参謀長、イラク、アフガニスタンの情勢認識示す
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【8月28日 AFP】リチャード・ダナット(Richard Dannatt)英陸軍参謀長が6月にイスラムの脅威を警告した演説の内容が27日、同国国防省のウェブサイト上で公表された。
この演説は、ダナット参謀長がロンドン(London)の王立統合防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute)で行ったもの。このなかで同参謀長は「執拗(しつよう)なイスラム武装勢力の影」がもたらす危険を指摘し、「英国は紛争の時代に備える必要がある」と訴えている。
ダナット参謀長は同時に、イラクおよびアフガニスタン情勢の進展の重要性を強調。イラクにおける英軍の使命については、「イスラム武装勢力や過激分子らによる危険に直面するイラク国民による現代的なイスラム国家の建設を支援すること」と定義している。
アフガニスタンについては、20世紀初頭の英国の児童文学作家ラドヤード・キプリング(Rudyard Kipling)の言葉を引用し、「英軍はアフガニスタンで極めて危険かつ新たな『グレートゲーム』の崖っぷちにたっている」と語った。キプリングは、19世紀から20世紀初頭にかけて中央アジアで対峙(たいじ)した英露両国の覇権争いを「グレートゲーム」と表現した。
イラクでの「一定の成功」やアフガニスタンでの「目覚ましい目標達成」については、両国駐留英軍の短期目標にすぎないとし、現在の最重要目標については「非常にぜい弱であることを常に認識しなければならない」と述べている。
また、イラク、アフガニスタン両国での駐留英軍の活動について、英国民の尊敬と信頼を得ることは今後ますます困難になるとの見通しを示した。
英国は現在、イラクに約5500人、アフガニスタンに6000人以上の部隊を派遣しているが、年内をめどに、イラク駐留部隊を約5000人に縮小する一方、アフガニスタン駐留部隊は7700人規模に増強する予定になっている。(c)AFP
この演説は、ダナット参謀長がロンドン(London)の王立統合防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute)で行ったもの。このなかで同参謀長は「執拗(しつよう)なイスラム武装勢力の影」がもたらす危険を指摘し、「英国は紛争の時代に備える必要がある」と訴えている。
ダナット参謀長は同時に、イラクおよびアフガニスタン情勢の進展の重要性を強調。イラクにおける英軍の使命については、「イスラム武装勢力や過激分子らによる危険に直面するイラク国民による現代的なイスラム国家の建設を支援すること」と定義している。
アフガニスタンについては、20世紀初頭の英国の児童文学作家ラドヤード・キプリング(Rudyard Kipling)の言葉を引用し、「英軍はアフガニスタンで極めて危険かつ新たな『グレートゲーム』の崖っぷちにたっている」と語った。キプリングは、19世紀から20世紀初頭にかけて中央アジアで対峙(たいじ)した英露両国の覇権争いを「グレートゲーム」と表現した。
イラクでの「一定の成功」やアフガニスタンでの「目覚ましい目標達成」については、両国駐留英軍の短期目標にすぎないとし、現在の最重要目標については「非常にぜい弱であることを常に認識しなければならない」と述べている。
また、イラク、アフガニスタン両国での駐留英軍の活動について、英国民の尊敬と信頼を得ることは今後ますます困難になるとの見通しを示した。
英国は現在、イラクに約5500人、アフガニスタンに6000人以上の部隊を派遣しているが、年内をめどに、イラク駐留部隊を約5000人に縮小する一方、アフガニスタン駐留部隊は7700人規模に増強する予定になっている。(c)AFP