【8月23日 AFP】ミャンマー民主化運動の活動家約40人が23日、軍事政権による燃料価格の大幅な値上げに反対し、ヤンゴン(Yangon)の中心部で今週3度目の抗議デモを行った。

 国際社会からの隔離と貧困にあえぐ同国を支配する軍事政権は、いかなる反政府活動も厳しく取り締まってきたが、今回のデモは少なくとも過去9年間で初めて公然と行われた抗議行動となった。
 
 今回のデモでは、野党国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)の党員ら抗議行動の参加者が同党本部へ向かったが、約20人の治安部隊および政府系組織の民兵らに通行を阻止された。

 デモの参加者らは身柄拘束を避けようと歩道上で「人間の鎖」を作ったが、治安部隊などに引き離され、トラックに乗せられて連行された。現場には市民約100人が静かに集まり、両者の衝突を目撃した。民兵らによる抗議行動参加者への取り締まりは通常、実力行使を伴うが、軍事政権が国内メディアも掌握しているため、拘束の様子などが公になることはない。

 米ニューヨーク(New York)に拠点を置く国際人権監視団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch)のArvind Ganesan氏は、「最近の燃料価格の値上げによって、ミャンマーでは生活必需品や基本サービスの価格も高騰し、一般の人々は暮らしを維持するのも困難な状況だ」と指摘。また、「非暴力の抗議行動によって投獄されることがあってはならない」と強調した。(c)AFP/Hla Hla Htay