【8月12日 AFP】(8月13日一部修正)英国の調査会社YouGovが12日に発表した世論調査によると、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相が率いる英国の与党、労働党(Labour Party)の支持率は42%に上り、2003年のイラク戦争開戦後としては最高を記録した。

 調査は9-10日、1966人の有権者を対象にインターネット上で実施され、結果が12日付の英サンデー・タイムズ(Sunday Times)紙に掲載された。

 これによると労働党の支持率は42%で、最大野党の保守党(Conservatives)の32%を10ポイント上回った。1か月前の調査に比べて労働党の支持率は2ポイント上がり、保守党の支持率は1ポイント下がった。今回の労働党の支持率は同社の調査としては2002年11月以来の高い水準となった。

 多くの専門家は、トニー・ブレア(Tony Blair)前首相はイラク問題が原因で政権にあった最後の数年間の支持率が低迷したが、ブラウン首相は6月27日の就任以来、マーク・マロック・ブラウン(Mark Malloch Brown)前国連副事務総長らイラク戦争に反対する姿勢を示してきた人物を内閣に登用するなど、イラク戦争に対してかなり距離を置いたスタンスをとっていると指摘している。

 前月行われたジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領との首脳会談については、ブラウン首相がブレア前首相ほどブッシュ大統領寄りではないと考える人が73%に上った。ブレア前首相は一部の英紙で「ブッシュの犬」となじられるほどブッシュ大統領に近い立場を取ってきた。

 また、イラクに派遣されている英国軍の即時または1年以内の撤退を求める人は74%に上った。

 内政においてもブラウン首相の評判は上々だ。深刻な被害をもたらした洪水や南部で発生した口蹄(こうてい)疫への対応については、メディアから賞賛の声が上がっている。

 ブラウン首相の人気が高いことから、早ければ10月にも総選挙に踏み切るのではないかとの憶測さえ流れている。(c)AFP