【7月31日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は30日、モスクワ(Moscow)でパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長と会談し、パレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハ(Fatah)とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)間の対話を呼び掛けた。対立するファタハとハマスは関係の緩和に向け、個別にロシア政府に支援を求めている。

 ロシア外務省の発表によると、ラブロフ外相は会談で、すべての政治勢力間の対話を通じてパレスチナの統一を取り戻す必要性を強調したという。同省はさらに「主権を有する独立した、そして統一されたパレスチナ国家の樹立を目的とするイスラエル・パレスチナ間の和平プロセス再開に向けた適切な環境が、対話によって作り出される」と続ける。

 同日の会談でラブロフ外相は「われわれは、アッバス議長を全パレスチナ人の正当な指導者として断固支持し、パレスチナ人の結束を果たすためのあらゆる努力を支持する」と述べ、ロシア政府のアッバス議長に対する支持を約束した。

 31日にウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との会談が予定されているアッバス議長は、ラブロフ外相との会談の冒頭で、パレスチナ自治区内の政治的こう着状態を打開するうえで、ロシア政府がどのような援助を実施できるかプーチン大統領と協議するとの意向を明らかにしている。(c)AFP/Conor Humphries