【7月24日 AFP】防衛省は23日、ステルス性能を備えた有人実験機の開発費を来年度予算の概算要求に含める方針を固めたと、24日付けの読売新聞が報じた。

 国産機開発の姿勢を示すことにより、2008年夏の次期主力戦闘機(FX)の選定において、米国などとの交渉を有利に進める狙いがあると、同紙は述べている。

 防衛省広報官は、予算要求は否定したものの、ステルス性能を持つ小型飛行機の研究計画を検討しているとし、その導入の可能性については否定しなかった。

 日本は、超音速でレーダー探知を突破する米国の最新型戦闘機「F22ラプター」の購入を希望しているが、米国法でラプターの輸出は禁止されている。しかし一方で、今年初め北朝鮮との緊張が高まる中、日米の関係を確認する意味もあり、ラプターが日本に初飛来した。

 読売新聞は、開発期間を約10年、開発費は総額で数百億円としている。実験機には武器を搭載する計画はなく、総工費の問題から戦闘機を実際に生産するかどうかは不明だ。なお、日米はF2支援戦闘機を共同で開発したが、その生産は2012年3月までに終了する。(c)AFP