【7月23日 AFP】22日に実施されたトルコ総選挙の投票は、開票率99.9%の時点でイスラム色の強い与党、公正発展党(Justice and Development PartyAKP)が46.3%の票を集め、大勝した。

 定数550のうち339議席を獲得した計算で、単独政権維持を確実にした。2002年の前回選挙より得票率を12%伸ばした一方、政党数が増えたことから、改選前の352議席は下回る見込み。

 党首のレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相(53)は同日夜、AKP本部で勝利宣言を行い、政教分離の維持を約束するとともに、欧州連合(EU)加盟を目指して経済、民主改革を続行すると宣言した。
 
 世俗主義を掲げる野党第1党の共和人民党(Republican People’s PartyCHP)が得票率20.9%で2位、右派の民族主義者行動党(Nationalist Action PartyMHP)が14.2%で3位と続いた。また、クルド人勢力が24議席を獲得する勢いを見せている。

 今回の総選挙は当初11月に予定されていたが、エルドアン首相が4月にイスラム寄りのアブドラ・ギュル(Addullah Gul)副首相兼外相を大統領に指名し、世俗主義勢力の猛反発を受けたことで、4か月繰り上げられた。

 急進的なイスラム主義政党が前身のAKPは、今回の選挙では「保守的な民主主義政党」を主張し、「イスラム国家の建設を画策している」との世俗派の憶測を一蹴。また、この5年間の経済発展という「成果」を強調した。

 公式結果は数日中に発表される予定。(c)AFP/Hande Culpan