【7月20日 AFP】参院選投票日を1週間後に控えた20日、国内各紙が実施した世論調査によると、安倍晋三（Shinzo Abe）首相の支持率は新潟県中越沖地震の発生前に比べて回復したものの、与党自由民主党（Liberal Democratic Party、LDP）への支持は依然として低迷していることが明らかになった。

　読売新聞は17日から19日にかけて、1059人を対象に参院選に関する世論調査を実施。安倍内閣の支持率は34.8％で、前回よりも4.6ポイント回復した。

　朝日新聞（Asahi Shimbun）は17、18日の両日に全国の有権者約5万人を対象に調査を実施。同調査の結果をもとに、自民党の議席数は改選前の64議席から33から47議席まで減ると予測している。さらに、最悪の場合には惨敗した1998年の議席数を下回る可能性もあるとした。

　1998年の選挙では、当時の橋本龍太郎（Ryutaro Hashimoto）首相が惨敗結果を受け、辞任に追い込まれている。

　安倍首相は在任10か月を迎えたが、年金納付記録の紛失問題など様々な問題に直面し、支持率は下落し続けた。

　16日、安倍首相の指導力に疑問を持つ有権者が増えるなか、中越沖地震が発生。首相は地震発生から数時間で現場に駆けつけ、放射能漏れを起こした原子力発電所の職員を叱責するなど、迅速かつ指導力のある姿を印象づけた。

　一方、同日には麻生太郎（Taro Aso）外相による「アルツハイマーの人でも分かる」発言もあり、安倍政権は再び窮地に陥った。麻生外相は、この発言について「不適切だった」として、ただちに謝罪している。(c)AFP/Miwa Suzuki