【7月20日 AFP】国連(United NationsUN)、欧州連合(Europ UnionEU)、および米国、ロシアからなる中東4者協議(Middle East Quartet)の代表が19日、グループの特使として新たな役割を担うトニー・ブレア(Tony Blair)前英国首相と会談した。ただし、米国は和平仲介の主導権は手放さない意向と見られる。

 ブレア氏はにこやかな表情でリスボンのBelem文化センターに到着、ポルトガルのルイス・アマード(Luis Amado)外相の出迎えを受けた。2人は握手を交わしたが、報道陣に対するコメントはなかった。

 会場に入ったブレア氏は、コンドリーザ・ライス(Condoleeza Rice)米国務長官、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相、ハビエル・ソラナ(Javier Solana)EU共通外交・安全保障上級代表らが見守るなか、藩基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長らとあいさつを交わした。

 会談は非公開、90分の予定で行われ、夕刻には声明が発表される予定。6月にイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)がガザ地区(Gaza Strip)の権力を掌握して以来、4者協議の会合ははじめて。

 ブレア氏は、将来のパレスチナ国家のための土台作りの計画発表や、自身の権限の範囲について議論を交わすことになっている。

 ブレア氏は6月27日に英首相を退任、その直後に特使に任命された。来週には特使として初の中東訪問が控えている。(c)AFP