【7月20日 AFP】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表クリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補は19日、北京で開催中の同協議首席代表会合は、北朝鮮が全核施設の閉鎖を宣言、履行する期限を設定することなく終了する見込みだと語った。

 だが、同次官補は、今後の課題は「明確」だと自信をにじませ、早ければ8月下旬にも開催が見込まれる次回6か国協議で履行期限が決定されるとの見方を示した。

 ヒル次官補は「実際に全体的な期限を設定する前に、今後の重油支援や、核施設無能力化の宣言、履行の進め方について作業部会で明確にする必要があると考えている」と述べた。
 
 20日の協議で6か国は、北朝鮮の核施設無能力化をめぐる作業部会の協議の詳細を盛り込んだ議長声明に合意すると見られる。無能力化の見返りとして北朝鮮は、重油95万トンかそれに相当する支援などを受けることになっている。

 中国が議長国を務めた今回の首席代表会合について、ヒル次官補は「全参加国が今後の課題に集中しており、わたしにとっては今回の会合が今まで出席した6か国の協議の中で最良のもの」と語った。

 核放棄に向けた「次の段階」で北朝鮮は、数十年にわたって進めてきたすべての核計画の申告と、核施設の無能力化が求められ、代わりに経済、政治、安全保障面での見返りを受けることになっている。

 ヒル次官補によると、作業部会では「無能力化」の正確な条件に関する文言や北朝鮮の宣言に盛り込むべき文言、そして「相当する支援」の意味について徹底的に詰める予定。(c)AFP/Hiroshi Hiyama/Jun Kwanwoo