【7月17日 AFP】シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad、41)大統領は17日、宣誓就任式に臨み、大統領2期目の最初の仕事として、イスラエルに対し和平交渉に応じるよう呼びかけた。

 宣誓就任式を終えた大統領は議会での演説で、「(イスラエルとの和平交渉において)極秘の対話は求めていない。同国指導者に対し、和平を望むとの声明を公式なかたちで明確に示すよう望みたい」と語った。同時に、「わが国の領地が全面返還される保証が大前提だ」とし、1967年の第3次中東戦争以降イスラエルに占領されているゴラン高原の返還なしに和平交渉はありえないとの姿勢を、あらためて強調した。両国の和平交渉は、2000年1月に中断したまま再開のめどが立っていない。

 さらに大統領は、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラ(Hezbollah)への武器供与やイラク支援などで米国からの批判の声が高まる中、経済改革を推し進めるとの意向も明らかにした。

 アサド大統領は、2期目の信任を問う5月の国民投票で97%の賛成票を獲得した。任期は7年。(c)AFP