【7月2日 AFP】米国が東欧で進めるミサイル防衛(MD)システム計画を引き金に緊張した2国間関係の改善を目指し、1日に米国入りしたウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は同日午後、メーン(Maine)州ケネバンクポート(Kennebunkport)のブッシュ家の別荘で、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領と第1回目の非公式会談を行った。

 会談は2時間におよび、セルゲイ・プリホチコ(Sergei Prikhodko)露大統領補佐官によると、具体的な問題を取り上げることは避けられ、代わりに後の協議のための雰囲気作りに重点が置かれた。一方、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)ロシア外相は「非常に友好的だった」と評価した。

 今回の首脳会談は、コソボ(Kosovo)の独立や人権問題、ミサイル防衛問題における米露両国の大幅な見解の相違を埋める取り組みとして期待される。

 ラブロフ外相によれば2人の大統領は、両国関係を来年行われる両国の大統領選挙の「人質にしてはならない」との認識で一致しているという。同外相は「両国における民主主義の発展状況について協議した。これについてはユーモアをもって具体的な意見が交換された」と述べた。

 会談後は、ブッシュ家一同がボート遊びや地元名物ロブスターを供した夕食会でプーチン大統領をもてなした。2日には朝食を兼ねた首脳会談後、再度ボート遊びに興じるなどした後、共同記者会見が予定されている。(c)AFP